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ハミルトン

革新性がなければ、ハミルトンの時計ではない。

ハミルトンの時計には、生命が宿っているのだろうか。
手にした瞬間、直感に訴えかけてくる、スピリチュアルな鼓動。
誰もが感じるこの不思議なときめきは何だろうと、ふと考えてしまう。

1892年、ペンシルバニアに誕生し、アメリカが歩んだ1世紀を、あますところなく時計に表現し続けたハミルトン。
伝統的な技法を重んじるスイスの時計作りとはまったく異なったアプローチで、 画期的なプロダクツを次々と世に送り出し、時計史のみならず工業史にもその名を刻むメーカーとなった。

夢、情熱、そして自由と開拓の精神。
アメリカのメンタリティは、ハミルトンの作る小さなタイムピースの中に、 時に大胆に、時に繊細に詰め込まれている。
ヤンキースの勲章となり、エルヴィスに愛され、大統領の心さえも虜にした。そんな事実が、ハミルトンの個性と価値を雄弁に物語っている。

ハミルトンは、夢物語のようなコンセプトをカタチに昇華し、常に時代感覚を先取りしてきた。
その伝統と革新のDNAは、時空を超えて現代の新作にも色濃く現れている。
一方でアーティスティックで創造性あふれる時計を生み出しつつ、 一方では、時計本来の機能さえ否定してしまうような前衛的、と言ってもいいスタイルを主張することさえある。
が、それもまたまぎれもないアメリカの精神であり、 アメリカの誇りなのである。

Hamilton American Classic(ハミルトン アメリカンクラシック・シリーズ)

個性あふれるデザインは、時代が生んだ。

アメリカは、自由な国である。
20年代、人々は夜な夜なパーティという社交に明け暮れた。
30年代は、クルマという文明の利器によって、人々のライフスタイルは大きく広がりつつあった。
40年代から50年代にかけて、アメリカはその豊かさを華々しく開花させていったのである。
その時流にハミルトンは並走していった。時代が垣間見せる豊かな表情を、時計という小さなタイムピースの中にじつに美しく反映させて来たのである。

「アメリカン・クラシック」はそういう時代背景から誕生した傑作モデルばかりを復刻したシリーズ。はるかむかし、鉄道時計にはじまり、「パイピングロック」「ベンチュラ」へと続く。
ハミルトンの歴史はまた、成熟を見せた「フィフティーズ」へを駆け上がったアメリカの躍動の歴史でもある。

Hamilton Khaki(ハミルトン カーキ・シリーズ)

ミリタリーユースの精神をそのままに、斬新なデザインを見せてゆく。

「冒険」と同義の名を冠した「カーキ」。
ミリタリーウォッチとして誕生したこのモデルは、時を経て、
今やフィールドウォッチの代名詞となり蘇った。
冒険心にあふれ、チャレンジすることを忘れることのない現代人のために、ハミルトンがフィールドウォッチに求める条件は厳しい。
精度はもちろん、高い視認性と、耐振、耐衝撃、耐磁などどんな環境にも耐えうる強靭さ、そして活動を妨げることのない装着感。
過酷なミリタリーユースで培ったスピリッツとノウハウが必須条件なのだ。

近年、「カーキ」はベースとなるDNAを継承しながらも、時代にあわせて機能とデザインをアップデート。その表情のバリエーションを拡げてきた。
ミリタリーとしての原点に立つアラビア数字のインデックスは、視認性という当初の目的を超え、独立した「デザイン」として昇華されている。
無骨さに、今という時代の気分を添えた新しいミリタリーウォッチとして、「カーキ」は新たな局面を迎えている。

ハミルトンの時計は、ハリウッドに愛されている。

この50年、ハミルトンはハリウッドとの絆を強めてきた。その時計が登場した映画と着用したハリウッドスターのリストは、超大作やアカデミー賞のノミネート作品であふれている。ハミルトンの時計は、ハリウッドを代表する衣装デザイナーやスタイリストから高く評価されている。人の目を惹きつけてやまないシェイプ・素材・デザインは、さまざまなジャンルの映画において重要な役割を担ってきた。

1961年には、映画「ブルーハワイ」にてエルヴィス・プレスリーが着用。「ブルー・ハワイ」、「アロハオエ」、「ハワイアン・ウエディング・ソング」などを挿入したそのミュージカル映画は、ハワイアンブームの火付け役となった代表的な作品。60年代ののどかな雰囲気が残るハワイの美しい風景に、エルヴィスの歌声が絶妙にかさなる。戦争が終わり、新しい時代を切り開くエルヴィス演じる主人公の姿を象徴するかのように腕にはめているのがハミルトンの「ベンチュラ」である。アロハシャツに「ベンチュラ」を颯爽とコーディネートしたエルヴィスの姿は、自由で元気なアトミックエイジカルチャーの象徴として輝かしいものであった。エルヴィスは撮影終了後にみずから「ベンチュラ」を購入、メタルブレスレットに付け替えてカスタムし、生涯にわたって愛用し続けた。

さて、エルヴィスに次いでその結びつきの深さが多く語られるのが、映画監督スタンリー・キューブリックである。映画史上屈指のSF映画「2001年宇宙の旅」の製作を進める中で、キューブリックは劇中に登場する時計の製作を1966年にハミルトンに依頼。「革新的で創造力に長けたハミルトンでなければ2001年という未来の時計を作ることは難しく、また具現できない」との思いがあったからだと伝えられている。ハミルトンのデザインチームは、近未来的で奇抜な形状の腕時計と卓上時計を開発し、この栄誉あるリクエストにみごとに応えた。

2007年の映画「ダイ・ハード4.0」で、ブルース・ウィルス演じるジョン・マクレーン刑事が「カーキ・ETO」を着用したのは記憶に新しい。「世界で最も不運な不死身の男」ジョン・マクレーンのワイルドなスタイルに似合うように、ベルトをレザーに付け替え、カスタムしたという。なお、このコラボレーションは、監督自らハミルトンを指名することで実現した。

最近では、2008年公開の傑作ホラー映画「ワン・ミス・コール」とコラボレーションを果たした。実力は俳優エドワード・バーンズ扮するアンドリュース刑事が「ジャズマスター」を着用しながら、スリリングな演技を見せた。

時間を刻んで。時代を刻んで。

ハミルトン。

いまではブランドウォッチとして、ひろく認知されているだろう。
けれども遠いむかし、そう1982年の創立当時、ハミルトンは鉄道時計を作る数あるメーカーのひとつに過ぎなかったのだ。が、「ブロードウェイリミテッド」というファーストモデルは、鉄道員たちに思わぬ好評を得てしまった。

ハミルトンはそんな、ある過程のある結果に慢心することなく、時計のありかたを研究・開発した。その努力は、徐々に開花した。
1957年、それは「ベンチュラ」という世界初エレクトリックウォッチとして。
1970年、それは「パルサー」という世界初デジタルウォッチとして。
「ベンチュラ」はキャデラックのデザイナー、リチャード・アービブを起用し、左右非対称のフォルムで世界を驚かせた。「パルサー」は彫刻家アーネスト・トローバを起用し、近未来的なデザインでフォード大統領をはじめとしたVIPたちが争うように買い求めた。

こうして、ヨーロッパブランドとはまるで異なる手法で発表されたモデルたちは、その時代感覚を鋭く表現してみせた。気づけばハミルトンの時計は、他のブランドとは完全に一線を画していた。その姿勢は、21世紀の今も変わらない。